今週は配属先の視学官事務所が、試験管理作業のために閉まってしまった。
校長も町から出払ってしまって、一週間ほど活動が実質とまった。
このちょっとしたブランクの期間に、任期終了後の準備として研究計画書を書いていた。
それは深い深い思考の奥に入らなければできないもので。
脳みそから煙が出そうな毎日だった。
楽しくもあるけど、テーマ決めや仮説立てという初期の段階は苦しみと不安の方が大きい。
時間的に、期限もあるし。
初期段階を超えた時には、スッと苦しみから「抜けた」という感じになるのだけど。
飛行機が厚い雲をくぐって青空の高層まで突き抜けた時みたいに。。
でも、それは簡単にはやってこない。
そんな風に家で一人、何日か頭から煙を出しているとなんだか社会性がなくなってしまった。
現在より将来を見ていて、変な感じ。。
私の心はお出かけ中、みたいな。
今日、3日ぶりに配属先に行ってみた。
やっぱり閉まっていた。
でも、保健センターの衛生管理主任の部屋が空いていたので挨拶に寄ってみた。
主任は笑顔で「4日ぶりだねぇ~!」(これは、こっちの言葉でちょっぴり久しぶりだねというような意味。)とすごく嬉しそうに迎えてくれた。
来週の会議の計画について話がまとまると、またご機嫌で「いつでも私たちは君を全力で支援するよ!!君の見方だよ!」と言ってメルシと繰り返す主任。
その後、今月日本に帰国してしまった看護師隊員の働いていた予防接種科にも挨拶に行った。
隊員に会いがてらよく訪れていたのでみんな知っている人ばかりで、やっぱりとても喜んでくれた。
来月から、学校は夏休み。その期間は、この予防接種科を活動先として組み込もうと思う。
啓発活動を一緒にやろうという話を持ちかけると2つ返事でOKで、上にも挨拶をして正式に許可をもらうことになった。
正直、すごく嬉しかった。
私の居場所は、この町にちゃんとあるんだなって改めて思ったから。
今まで築いてきた関係。
またここの人たちと仕事をできる楽しさを思い出した。
自分の活動を通して誰かが喜んでくれる。何かが改善される。
やってきたことの効果が現れる。それをまた、誰かと一緒に喜ぶ。
私にとって、ここでの生活で力や喜びをくれるのはいつも活動だ。
それはきっと草の根の仕事の楽しさ。
こんな風に仕事をできるのは協力隊だからだろうと思う。
開発協力には、上からのアプローチと下からのアプローチの両方が必要だとJICA理事長は言っている。
私はどちらかというと上からのアプローチに関わりたいと思いがち。
現地への影響力の強さや範囲を考えると、どうしてもそういう発想になってしまう。
だから上のポジションにいないことをはがゆく思ったりもする。
でも、こうして現地の人と一緒に、現場を見て改革案を打って、自分が実際にその実行に携わって効果の有無を直接見る。
そんな楽しみは、これからこの分野で働くとしても、きっと今しか得られないのだろう。
だったら、思いっきりそれを楽しんだらいいじゃないかって思う。
妥協を許さないくらい、やれる限りの仕事をここでしたいなって。
まだまだ、やれることがいっぱいあるから。