2010年11月17日水曜日
13 sept 2010 ガルディアン
ガルディアン。
ガードマンのことをフランス語でこう呼ぶ。
うちの家を警備しているガルディアンは二人。
日勤と夜勤を週交代で行っている。
うちの家は、亡くなった旧市長が立てた小さな家で、彼の建てようとした建設途中の豪邸の廃墟の裏にある。
廃墟の裏でしかも隣は空き地なので、安全上警備員を雇う必要がある。
最近は家族のように思うガルディアンのおじさんたち。
もちろん二人ともベナン人。
40代で、妻帯者、子沢山。
最初はガルディアンをどう扱っていいかわからず、ストレスも感じた。
私は彼らより若くて、フランス語もまだまだな外国人女性なので、なめられないように必死だった。
ありがとう、を頻繁に言って下手にならないようにわざとそっけなくしてみたり。
友達ではなく、雇用関係なんだとけじめをつけようと一生懸命だった。
でも最近は、ありがとう、と素直に言える。
もうそんなことをわざとしなくても、彼らはわかっているからだ。
私が何かを頼んだり尋ねたりしたとしても、笑顔で接したとしても、彼らは私を下に見たりひどく慢心したりはしない。
ある程度の信頼関係とも呼べるかもしれない。
首都の事務所に一週間滞在して戻ると、おかえりなさい!!と嬉しそうに出迎えてくれる。
「今日は帰ったかな、今日は帰ったかなと待っていたけど、なかなか帰ってこないから!タンティ(現地語でマダムという意味)がいないと私たちはハッピーじゃないですよ!」と。
私の怪我をしている指を見て、「指どうしたの?気をつけて!」と。
前にこんなこともあった。
庭に花があったらいいなあと言っていたら、知らないうちに庭に大きな葉っぱがにょっきり出現。
「これなに?」と聞くと、「花。」とガルディアン。
そんなガルディアンたちには、心からありがとう、と思う。
こんな風に私を喜ばせてくれても、さして報酬があがるわけでも、特別に何かがもらえるわけでもないのに。
今まで、どうしても続けてもらうことができず、やめてもらったガルディアンもいた。
信頼していたガルディアンとお手伝いさんが共謀して盗みを働いた、という他の日本人の話を聞いたこともある。
予想不能なことが多々起こるこの国で、手放しに人を信用するのは簡単なことではないかもしれない。
それでも、私はうちのガルディアンたちを家族のように思う。
何か、信じられる温かさを感じる。
彼らとも色々なことがあって迎えた6か月目。
そんな温かさを感じて幸せな気持ちになる今日この頃。