うちの町に新隊員さんが遊びに来てくれました。
というより、新隊員さんにとって恒例の2泊3日の研修旅行でどこへ行こうかと思っていた彼らは、
じゃあ同じ学校保健分野で活動している隊員のいる場所へ、ということで私の活動を見学がてらうちの町を選んでくれたそうです。
だから、今は夏休み中だけどできるだけ学校保健分野の隊員の仕事がどんなもので、
どんな現場で働くのかを見てもらえればと思って一日お仕事見学を企画してみました。
新隊員さんはお昼に町に着いたので、まずは配属先へ一緒に行って「こんなところで働くんだよー」と。
ここではこういう役職の人が働いていて、どんな仕事をしてて自分とはどういう関わりを仕事でしているか、とか。
そういうことを説明しながら、視学官事務所をぐるりと見せてみた。
ベナン人職員たちには前もって、「そういうことなのでヨロシク」と言っておいたので、みんな張り切って説明をしてくれ、とても温かく新隊員さんたちを歓迎してくれた。
彼らが私の顔をたててくれて、和やかな雰囲気を作ってくれているのを見ると、ここが自分のホームという感じがして、今までやってきた1年4カ月のここでの時間やその中で築いてきた彼らとの関係が改めてかけがえなく感じられて、私はとても幸せな気持ちだった。
お昼は、うちの町自慢のイニャムピレというヤム芋を練ってスープにつけて食べる現地食のお店にご案内。
1番おいしいお店はヤム芋が入ってきていないということだったので2番目に好きな店へ。
ここでも現地の人にとっては高級な店で、主任クラスの人しか来ないところだけど、確かに1番めの店よりは少し落ちるせいか、新隊員さんは、「体に良さそうなソースですね」とか言って、練ったヤム芋の写真を撮ったりしていた。
楽しんでくれたとは思うけど、日本から来て1カ月のコトヌー暮らしの彼らから「おいしい」という言葉は聞けなかった;
確かに慣れない人にとって、ベナンの現地食は素朴で食感も味も変わっているだろうなと思うし、それは当然なのかもしれない。私にとっては今日のイニャムピレも十分超おいしかったけど!
そのあと、うちの家に連れて行き、たぶんベナン隊員の中で一番小さい家だよ~と説明。
壁の色を塗ったんだとか、家具はオーダーして作ったんだとか少し話して学校へ。
今は夏休み中だけど、トイレ建設をすすめているエベシ小学校の校長に「友達を連れていくので学校にいてほしい」と前日にお願いをしておいたので、校長はわざわざ用事のない学校へ赴いてくれた。
おかげで新隊員さんに小学校を見せることができたので校長には感謝。
トイレ建設の進捗をチェックすることもこの機会にできるので、自分の仕事的にもちょうどいい。
午前中に会った保健センターの主任も、忙しくなかったらトイレ建設の経過も見たいし行くよと言っていたので電話すると、彼も本当に学校に来てくれ、結局、校長、主任に新隊員さんが質問して色々聞ける機会ができた。
学校・視学官事務所・保健センターの連携プレイは学校保健の活動を行うにあたってとても効果的だと思うので、
彼らにもぜひ今後それぞれの配属先でその可能性を探ってもらえればと願っている。
エベシ小学校のトイレ建設は、住民がまだ砂利をもってこないんだと主任が怒っていたけど、
校長はそこは問題ないと楽観的だったので明日にでも解決されそうだ。
トイレの扉もできあがったそうだし、心配していた住民からのかなり高額の寄付に関しても問題はないと校長に確認がとれた。
思ったより、スムーズに進んでいるように思う。
ちゃんともう穴も掘られていて、建設のためのブロックも置いてある。
雨季なので穴の中には雨水が溜まってしまっているが・・
順調な進捗を見られてほっとした。
今日は、私にとっては本当に楽しい一日だった。
地元の人たちの協力的な姿勢から、自分を支えて応援してくれたり仲間と思って受け入れてくれている彼らの気持ちがひしひしと感じられて、とても心が温まった。
この町やここの人たちのことをかけがえなく思う。
新隊員さんが私の活動先やカウンターパートたちから何を感じたかはわからないけど、
とても有意義な話を聞けたと言ってくれたし、何か得るものがある日となっていたらいいなあと思う。
ベナンに来てから気がつけばもう1年4カ月。
知らず知らず、自分の配属先や町が自分のホームになっている。
それは、これからも大事にしていきたい。
そして、自分はもう隊員の中でもかなり先輩の部類に入るんだなぁと実感。
この町やこの国に活動を通して何かを残すと同時に、今までやってきたことをちょっとでも先輩隊員として後輩隊員さんの役にたつ形にしていきたいと思う。
そのためにも今後は、委員会の組織方法とかうまくいった活動例をできるだけマニュアル化していきたいと思う。