2011年3月13日日曜日
08 Mar. 2011 モデル校ですよ@OrokotoA
委員校のすべての学校で改善が見られていて活動も絶好調?
いやいや、そんなに現実は甘くない。
前に書いた2校のように、校長がたった一回の会議から多くを学んで実行に移してくれたという学校もある。
けれども、今日訪問したOrokoto/A(オロコト/アー)という学校。
もちろん、この学校も地域学校保健委員会の委員校で、前回の会議にも出ているんだけど。
手洗い道具はどこですか~?
食べ物を売るおばちゃんたちの隣には控えめに手洗いの洗面器がおいてあるけど、教室の前には全然ない。
全クラスの前に置きましょうって話でしたよね~?
しかも、子供たち、洗面器があっても手をほとんど洗っていない。
うわ~↓↓
委員校はモデル校という位置づけで、他の学校を指導するリーダー的役割なんですけど・・
モデル校がこれじゃ、なんのモデルかわからないよ。
この学校は、わりと町の中心部の学校。
校長は身体測定などの活動にはノリノリだし、「コンニチハ~」といって挨拶をしてくる気さくな人。
でも、あまり要領の良い人ではない様子。
身体測定もすべて校長自らやろうとするあまりかちょっと空回りぎみ。
児童への説明も最初はとても懇切丁寧だったけど、あとの方のクラスにはザルのようなテキトーな説明に。
しかも、半ばから疲れてきたのか児童にすぐキレる機嫌の悪さがチラホラ見えた。
(でもまあ私たちには最後まで協力的だった)
そして、どことなくプライドの高さが見える。
衛生環境が改善していないことに話を振ると「わかった!洗面器をおくよ!」と気分を害した様子もなく言ってくれた。ほんとにそうならいいけど、そこのところはわからない。
地域学校保健委員会は有志の団体なので、モデル校・指導校としての意思はこの校長にもあるということ。
だけど、どうして今モデル校にふさわしい状況になっていないのか。
考えなければいけないのは、おおざっぱに2点。
<改善策が実行に移されていない原因>
校長の理解度の問題?やる気の問題?予算の問題?
―さらなる対話による状況調査が必要。
<どうすれば、モデル校たる状況までこの学校を持っていけるか>
・何が校長のモチベーションアップにつながるか?
ex. 次回の衛生管理者との調査やその結果によって他の委員校との比較結果を示す
ex. 訪問回数を増やして追跡調査に力を入れ、自分の学校が注目されているという認識を促す
・逆に何が校長のモチベーションを削ぐか?
―プライドを傷つけすぎること。ex.他校との比較後のフォローに注意。挽回するチャンスの確保
―過度に要求をしすぎないこと。ex.目標が到達できないほど高いとやる気がなくなる可能性
委員校をモデル校・リーダー校として確立させることは、地域学校保健委員会構想の土台として必要不可欠。
そして、この学校はモデル校からはまだほど遠い。
でも、時間がかかってもいい。
継続的に繰り返し行われる啓発から、校長の意識や常識が少しずつ変わり、そしてこの分野のリーダーに育っていってくれたら。
校長たちの保健分野に対する理解と自主性を尊重し、信じたい。
委員会加盟校の校長たちは、少なくても共に児童の健康を願う、同志だから。
写真:栄養指導の啓発授業を行う校長。それに真剣にとりくむ子供たち。