2011年5月1日日曜日

24.April 2011 PACK@教会


ベナンには複数の宗教があって、その割合は、伝統的宗教(65%)、キリスト教(20%)、イスラム教(15%)*。
伝統宗教というのは、大方ブードゥー教という精霊信仰のことを指していると思う。

おかげでこの国には、ラマダン明けなどのイスラム教がらみ、復活祭などのキリスト教がらみの両方の宗教由来の祝日が存在する。
近年、ブードゥー教に由来した祝日も認められた。これは歴史的な出来事だったという。
そんなわけだから、宗教由来の祝日がベナンには多い。
うちの配属先長が、ベナンは祝日が多すぎる!我々は休みすぎだろう!?と言っていたほど。
あと、宗教がらみの休みは陰暦に基づいていることが多いから、いつも来週何曜日が休みだっけ??と直前まで月曜だの水曜だの色んなうわさが飛び交い、結構翻弄される。

現在4月の終わりは、キリスト復活祭(PACK)。

学校はこの期間、2週間くらい休みになる。
PACK期間中人々は何をするのかといえば、教会に行く。
教会に行く。そして、教会に行く。
校長は、一週間教会に通い続けるというようなことを言っていた。
職場の視学官事務所は学校が休みでも通常業務なので、私たちはそこまでPACK一色にはならないけど。

そんなわけで日曜日、私も教会に行くことにした。
仲の良い校長に連れて行ってもらったのは、カトリックの教会。
コトヌーではホームステイ先の家族と一緒にいっていた日曜礼拝も、任地に赴任してからは行かないままになっていた。
何度か、校長や同僚に日曜連れて行ってね~と頼んでいて、行こうとはしてたんだけど、毎週挫折。
ベナン人の生活は本当に朝が早くて、ミサも8時から始まる!
私は朝が弱いから普段の仕事よりも早い時間に休日に起きるということができず・・。

でも今日は起きた。
結局2時間遅れで開始したミサ。
たぶんPACKのミサだからいつもと違う雰囲気なんだろうと思う。
教会の中はきれいなリボンで飾りつけ。デコレーションきれいやろ?と校長。
入りきれないくらいの人が礼拝に来ていて、外まで椅子が並べられている。
おそろいのベナン服を着た女性たち。
その服のプリント柄には、両手を広げたキリストの絵。
今日のために仕立てたのだろう。
横を見ると、キリストの像。でも、なぜか柵で囲われている。
囲っている柵が小さいのと、鉄の色がそのままなせいで、キリストが牢屋に閉じ込められているような感じ。ちょっと不思議。
神聖なご本像にいたずらをしたり傷つけたりしないようにという配慮からなのだと思うけど。

ミサの内容は、なんというか、わからないところも多かった。
現地語なので半分くらいのアナウンスがさっぱり理解できない。
聖書を読んでいるところはわかるけど、それ以外に特にフランス語で説教はなかったし。
歌う聖歌も現地語だから歌詞の意味がわからない。
とにかく、人々は歌い、祈り、踊り、踊り、よく踊っていた。

面白いなと思ったのは、神様におそなえものをするのだということで、列になった女性たちが頭に色んなもの、やむ芋とか料理とかをのっけて行進していたこと。(写真)
お供え物のなかには、檻に入ったアグチ(食用ネズミ)もあった、
私には神様におそなえものをするという印象がキリスト教にはなかったので、アフリカの文化に根付いているのかな?と思ったりした。
そして、ミサの最後には延々と続く寄付の金額と名前の発表が。
500フラン(100円)でもちゃんと発表される。
これも、お金に強い関心を持つベナン社会を反映している(?)
アナウンスが終わらないので、私と校長は教会を後にした。

現地語の部分はよくわからなかったけど、それでも。
久しぶりにちゃんと聖書を読んだり、祈ったり。
遠くにいる家族や友達のことを思ったり、今までのことやここでの生活を振り返ったり。
それはとても良い時間だった。
そして、大切なことを色々思い出せた時間だった。

*日本外務省基本情報より