交友関係の広がり。
それはカナダのNGOの人たちと友達になれたこと。
私の任地に外国人は少ない。たぶん数えるほどしかいないし、西洋人なら、援助関係者にまちがいない。
(中国人も少数いるけど、商売のために移民してきたか流刑になった人が主で、あまりフランス語が話せないことが多い)
そんなわけで、外国人というだけですぐに友達になれたりする。援助関係者ならなおさらだ。
カナダのNGOの人たちとのつながりは、集団でごはんを食べているところに話しかけていって電話番号を聞いたのがきっかけ。
もともと話しかけた人たちはすぐにカナダに帰ってしまったけど、帰る前に任地に残っているほかのカナダ人がいるといって引き合わせてくれた。
それが今ともだちの、アンちゃん。
年齢も近い。
この土曜はアンちゃんの住むおうちに招待してもらったので遊びに行った。
彼女はかなりの村落部に住んでいる。
家には水道がなく、ポンプから水を現地の人に運んでもらっている。電気は自家発電。
今は同じカナダのNGOの男の子とハウスシェアをしていて二人暮らし。同じ村にはアメリカのピースコープボランティアも一人いる。
家は結構広いけど、正直たくさんのものはない。家のつくりはベナン風でキッチンやトイレが外にある。でも雰囲気が不思議と西洋風。
住む人がカナダ人だとこうなるんだな~。
彼女たちのハウスシェアは何かと問題も多そうで、飼っている犬を家に入れるなとか、割り勘する水代が高すぎるとかいって始終もめていた。
アンちゃんがマカロニにツナとコーンを混ぜたサラダを作ってくれてお昼ごはんをごちそうになった。
細かいことだけど、コーンはコトヌーでしか買えないのに日常でこんな風に食べているということはかなり買いだめしてるんだろうなぁ。
私は割と現地のものだけでおぎなおうとするタイプだからだいぶ違う。コトヌーで買ったものを使い果たすのが怖くてケチって結局ずっと置いといてしまうし。
ご飯をごちそうになった後、彼女のオフィスを見せてもらって、カフェ(んー、そんなおしゃれなものじゃないけどね)で飲み物を飲みながらたくさんの話をした。
というより、たくさんアンちゃんの話をきいた。
正直きついところもあった。それは言葉の問題。
というのも、アンはカナダの中でもケベック州の出身で話すのはケベックフランス語。
しゃべるの早いし、発音がすごく違う。フランスフランス語ならテレビで慣れてるし、ベナンフランス語もまあまあいけるようになってきたけど、ケベックのは未知の何かだった。
やばい、言葉が滑ってく、聞き取れない、一個一個の単語がつかみとれないというかんじ。
ゆっくり話してってもちろん言ったけど、エキサイトしてくるとスピードは加速。止まらない。
アンはウスシェアや他の援助関係者との小さいコミュニティの中でストレスを抱えてる様子で、色々話したいことがあるようだった。
私が半分くらいしか理解してないってわかってるかどうか知らないけど、まあ話すことですっきりしてくれてるならいいかと。
言ってることがもっとはっきり細かいところまでわかったらもっと楽しめるんだろうけど残念。
それでも話の大筋はまあわかるので、カナダのNGOのシビアなところとか、色々驚きもあった。
たとえば、本契約じゃないハウスシェアの彼は、ベナンでの1か月の仕事内容を評価されて続行かどうかこの水曜に結果が出るとか。
不十分と判断されれば速効契約が打ち切りになってカナダに送り返されるらしい。
お給料は高くなくてすごく厳しそう。でもやるべきプログラムはしっかり決まっていて、NGO本部からしっかり監督されている。
JOCVの自分は、細かい計画やその進捗が自己管理の下にある立場なので心もとなく感じるときがあって、ちょっとうらやましくもあった。
ボランティアの自分と被雇用者であるアンの立場の違いかもしれない。
だけど、仕事のできによって送り返されるということはなく自主性を尊重してもらえ、自助努力が一番大事という自分の立場はとても恵まれているのかもしれないとも思う。
アンを見ているとやっぱりあらためて、
仕事もっとがんばろうぜ!!自分!!
と思う。
また、来週日曜日に彼女の仕事の見学に呼ばれているのでこの村に戻ってくるつもり。
早くケベックフラ語もわかるようになりたい。