協力隊広島県OB会の資金援助を受けて開始したエベシ小学校トイレ建設。
始めから、課題は山積みだった。
まずは資金が足りないということ。
これは住民寄付で補うことになり、懸念していたほど問題にはならなかった。
次に工事の大きな妨げになったのが、雨。
雨季に入る時期に建設工事を始めることになったので、多少の遅れは予想された。
けれども、実際遅れは多少どころではなくて雨季の間じゅう建設が全く進まないという状況に陥った。
トイレの穴は掘られているけど、雨が降る度に水が中に溜まってしまう。
校長の指示で、児童が水を汲み出しても3日と経たずに雨が降る。
また水が溜まる。児童が水を汲んでも汲んでも雨が降って元通り。
3回はこんなことを繰り返したけど、雨季が終わらないと無理だという結論に達した。
3日以内に雨が降ってしまうとセメントを固めることができない。
11月に入って雨季がようやく終わったけど、次の問題は大工。
依頼している大工が来ない。来てもすぐ出かけていって戻ってこない。工事が始まらない。
校長も大工をコントロールしきれていない様子。
乾季に入ってだいぶ経つのに、大きな口を開けたままの巨大な穴。
その縁で穴の奥を見ながら、立ち尽くした。
どうする・・
一瞬悲惨な気持ちにもなった。
広島県の皆さんのお金をつぎ込んでいるのに、期限までに完成しませんでしたなんてことは・・。
4者面談をした。大工と衛生管理主任と校長と自分。
期限と返済義務と経緯を確認。
ようやく数日後に工事が開始した。
一度着工されると経過は順調。
大工は休日返上で働き、生徒も真剣にお手伝い。
住民の協力もすばらしい。
下は、昨日の写真。
そしてこれが今日。
進んでる進んでる!
これから屋根や扉やパイプをとりつける。
トイレの中。
二人の生徒が一緒にできるようにって一つの個室に穴が二つ。
これは良い案なのかなんなのか・・。
今日は、隊員の任地の職場環境などを見に来てくれたJICAの健康管理員さんも建設中のトイレを一緒に視察。
前回JICA調整員が視察に来てくれた時には、水の溜まった穴を見せることしかできなくて心配をかけた。
このまま何事もなく工事が進めば、来週には完成予定のこのトイレ。
引き続き経過を見守る。