2010年12月5日日曜日

25 nov 2010 第一回地域学校保健委員会会議



第一回 地域学校保健委員会会議開催!

予定時刻より大幅に遅れて始まった会議。

そんなことはベナンでは当たり前。だから問題なし。

視学官からの令とあって欠席者はやむをえない急用の入った委員を除いて全員参加。

地域担当者や父母会会長もしっかり出席してくれた。

視学官はすばらしいイントロで委員会の存在意義を皆にアピール。

会議は結局2時間強におよび、予定を組んでいたプログラムの中にないにも関わらず、学校保健の問題全般に関して熱い議論が交わされる場面もあった。

これは参加委員の意識の高まりを象徴するように思うので嬉しい誤算だった。

今回は初回会合なので、委員会の趣旨や狙い、委員の役割決め、委員会の方向性にかんする討議という内容だった。

委員会参加校はすべてモデル校として地域の見本になってもらいたいというメッセージを、委員の校長たちは満足げに受け入れてくれたように思う。

また、グラズエというこの地域からベナンにおける学校保健にとりくむ組織体制のモデルを築いてもらいたいとのJICA調整員からのコメントを視学官が伝えた場面では参加メンバーの士気の高まりが感じられた。

ベナン人は一般的に誇り高き人々なので、彼らのプライド(たまに見栄とも思われるが・・)をいかにくすぐりモチベーションを高めていくかというのはキーになると思っている。

そういった意味で、今回の第一回会合はいい滑り出しだったと思う。

今回の会議を終えて大きなプレッシャーというか責任として感じたことは、とにかく委員のモチベーションをいかにして保ちつづけるかということ。

今後も彼らに委員としての役割や責任をいい意味で実感しつづけてもらい、うまく組織を機能させていくように考えていくことが必要だ。

そのためにはスタディーツアーなどの効果的な機会をつくっていくことやある一定の権限授与など、具体的にどんどん企画していくことが不可欠だと思う。

自分の中で課題として残ったのは、まだパイロット段階の委員会にも関わらず、全部の学校を包括する組織体制を委員会を中心に作ろうという話がでてきた点。

10人の委員がそれぞれの地域の学校をとりまとめて組織化するという案だ。

しかし、これは正直今の段階では厳しい。

一番の理由は、JOCVが10の地域でのとりくみをサポートするのは時間的物理的に不可能に思われる点だ。

しかし、せっかく出てきたアイディアなので小さな規模で試してみるなり、ひとつの地域をまずモデルとしてこの形で先駆けて始動させてみるなり、アイディアを実現可能な形に修正できるようちょっと頭をひねってみたいところだ。

みんなこの形でやる気になっているので、私にとっては難しい宿題が残った。


会議全体をとおして、司会進行は視学官、地域担当者を中心として行われ、私は会議の方向性をキープすることと議事録をとることに専念することができた。

フランス語に関しても、さして問題はなかったのでよかったよかった。

正直、長時間議事録をとりながら会議の流れをつかみ続けるのは、かなりの集中力を要して、会議が終わると疲れがどっと出た。

そして、変な緊張状態というか興奮状態がさめず、近くのカフェでビールを飲んでなんとか冷ました。(ちなみにベナンではお昼ごはんでもビールを飲むのが一般的)


初めの一歩。

私の活動の中では画期的な一歩。

地域にとっても画期的な一歩であってほしい。

そうであったとこの第一回会議を振り返れるかどうかは、今後のとりくみにかかっている。